ネットショップをしていると人に言うと、よく「ネットって儲かるんですよね」と言われます。また、実店舗している人には、「ネットショップって儲かるの?」と聞かれます。「ネットショップ」ってお店の一形態にすぎないので、儲かるかどうかって話は微妙だなと思っています。雑談レベルで話題とするのは全然OKですけどね。
ネットショップはあくまで事業形態の一つであり儲かるか儲からないという議論をすべきでない
ネットショップの運営方法を書かれたサイトでは、ネットショップは儲かると書かれていることが多いです。ですが、ネットショップというのはあくまで事業形態の一つですので、儲かるか儲からないかという議論はすべきでないと思います。
「ラーメン屋って儲かるの?」とか「カフェって儲かるの?」という質問と同じだと思います。
むしろネットショップは実店舗よりも廃業率は高いと推測される
ネットショップの廃業率というのは正確にはわかりません。そもそもネットショップと一口に言っても運営形態はさまざまですし、事業主体も個人から法人まであり、特に届け出等はなく事業を開始できるのでそういった統計はありません。
ですが、検索してみると30%とか、50%という数字が出てきます。 開店休業状態の事実上廃業されているようなものを合わせると個人的には80%くらいあるのではないかと思います。
少し参考としては、私は以前に小規模ですが、卸業もしていました。ネットショップをしたいということで取引を開始しされるお客さまがたくさんおられますが、9割以上が1年後にはサイト運営を辞めていたように思います。
いくつも理由があると思いますが、大きくは以下の2点ではないかと思います。
ネットショップの廃業率が高いであろう理由
1.上位数%しか儲からないインターネットというものの持つ特性
ネットショップに限らずインターネット上でのビジネスが持つ特性として、上位数パーセントしか儲からない仕組みがあります。インターネット上では検索エンジンやランキングサイトあるいは広告などで集客のできるサイトのみが儲かります。つまり各ジャンルで生き残れるネットショップは限られているのです。
これが実店舗だと少し事情は変わってきます。実店舗の場合には商圏となるエリアの状況に大きく左右されるからです。どんなに高いお店、まずいお店でもその地域にその業種のお店がなければ、ある程度の売上を出せる可能性があります。
2.投資しないからこそ儲からない
ネットショップは無料サービスですべての準備を終えることもできます。逆にだからこそ儲からないともいえると思います。片手間で開業してみたけども、投資もしていないので更新などもほったらかしにしているというネットショップが大量にあります。
もし、実店舗で地代、人件費などが発生しているなら、経営者の行動は変わってくると思われます。
3.簡単に始めるから簡単にやめれる、放置できる
ネットショップを始めるのは簡単です。1日あればショップ自体を立ち上げることができます。費用も無料のサービスもあります。有料サービスでも年間数万円です。またショップを動かしておくためのお金も対してかかりません。これが実店舗であれば、動くお金も数百万~数千万円となり、お店を運営するためには人件費もかかります。運営者としてどれくらい真剣に考えるかという点ではこの差は大きいのだと思います。
ネットだから儲かる、安くできるといった考えは捨てるべき
何が言いたいかといと、ネットだから儲かるとか、投資が少なくて済むから儲かるとかそういう考えは捨ててもらいたいということです。
どんなに小さくても事業ですから、努力すればうまくいくかというとそういうことはありません。ですが、普通にやってもうまくいかないという前提で運営をしてもらいたいと思っています。
ただ、本気でやるのであれば、初期投資を抑えることができ、また、サラリーマンが副業として始めるにも本業の状況に合わせてネットショップ側の仕事量を調整していくことができるという点では大きなポイントだと思います。実店舗であれば、そうもいかないと思います。