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商品代引きの受取拒否の対策:ネットショップのトラブル

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商品代引きの受取拒否の対策:ネットショップのトラブル

ネットショップを運営しているとどうしても発生してしまうトラブルというのがあります。その代表的なトラブルが商品代引きの注文を受取拒否されるというものです。最近は、飲食店のドタキャン(ノ-ショウ)が話題ですが、ネットショップの商品代引きの受け取り拒否というのもショップ運営者にとっては切実な問題です。では、商品代引きの受取拒否を防ぐ方法、対策はどのようにしたらよいのでしょうか。

商品代引き注文の受取拒否はネットショップの大きなリスクの一つ

商品代引き注文の受取拒否はネットショップにとって大きなリスクの一つです。

商品の受取拒否をされた場合にも、ショップ側からすでに発送はしていますので、当然のことながら、送料は発生しています。 さらに、受取拒否で返送された場合には、返送分の送料も発生してしまいます。また、返送時の送料は、ネットショップが契約している運送料ではなく正規料金で請求されます。(発送時には運送会社と送料を個別契約をしていて、正規料金よりも安い値段で発送しているケースが多いです。)

さらに、代金引換の場合には、手数料も発生します。(代引きの手数料は発送時に発生してしまいます。)

受取拒否をされると送料と代引き手数料で、最低でも1,500円以上の損失

そうなると、代金引換で受取拒否をされた場合には、送料と代引き手数料で最低でも1,500円ほどの出費となります。送り先や大きさによっては、2,500円以上の出費となります。商品が返送されてきた場合に、そのまま再販できる商品であれば良いですが、食品であったり、アパレルなどでも季節ものだと商品自体も破棄せざるをえない場合もあり、その場合には商品の原価も損失となります。

正直なところ、発送物の内容によっては、返送にかかる送料よりも商品原価の方が安い場合には、返送せずに運送会社で廃棄してもらった方が安くつくこともあるのですが、運送会社では廃棄という対応はしてもらえません。

ネットショップは利益率が低いケースが多いので、この損失を回収するためには、数万円の売上が必要となるケースもあります。個人的には万引きみたいなものだと思っています。

商品代引きの受取拒否の発生確率は0.5~2%くらい?

どれくらいの割合で発生するのかということは、ショップで取り扱っている商品、客層などによって違ってくると思います。私の運営しているショップでは、100件~200件に1回くらいというイメージです。

商品代引きの受取拒否は、注文時には欲しいと思ったけど、やっぱりいらないというケースが多いのですが、他のお店でもっと安く売ってたのでそちらで注文したからいらないというケースもあります。

それくらいなら仕方ないと思われるかもしれませんが、受取拒否の場合にはコストだけでなく、運送会社への連絡対応や購入者への確認などの労力も発生しますので、非常に腹立たしいです。

クレジットカードなどの前払いの場合で受取拒否されても発送費用を請求できる

ちなみに商品代引き以外の場合のクレジット決済や銀行振込などの前払いで商品を受取拒否された場合には、往復送料を請求して、返金することができます。

実際には、前払いで受取拒否というのはほとんど発生しません。購入者の方の急な事情で受け取れなかったというケースが多いです。

後払いの場合にも同様のリスクがある

最近は、ほとんどのネットショップが後払いの専門業者を使っていると思いますが、後払いも商品の到着確認ができないと支払いをされないので、商品代引きの受取拒否された場合には送料の請求などをすることはできませんので、同様のリスクがあります。

受取拒否の対策はあるのか?

では、受取拒否の対策はあるのでしょうか。受取拒否については、発送前の段階での対策と受取拒否後の対策があります。

受取拒否注文の発生を防ぐことは難しいのが実情

受け取り拒否をどうやって回避するかということですが、なかなか難しいのが実情です。

発送前にメールや電話などで連絡確認をすれば発生確率が低くなりますが、発生する確率的にそこまで労力をかけるとマイナスの影響の方が大きいです。 (受注生産品や高額商品などを取り扱っているショップでは、有効な方法だと思います。)

また、商品代引き、後払い型の決済をやめるということも一つの方法ですが、決済手段は購入者がネットショップを選ぶ基準にしている場合もあるので、売上低下を考えると厳しいです。

ただ、最近は後払いでの支払いが増えているので、商品代引きはやめて、後払いだけにするというのは一考の余地があると思います。

ゆうパックなら返送時の送料は不要なのでリスクは少し小さくなる

被害を最小限にする方法の一つとして、商品代引きの場合には、ゆうパックを使うという方法もあります。ゆうパックの場合には、受取拒否をされた場合には、返送時の送料は取られません。 このことから運送会社を使い分けているネットショップもおられるようです。

そもそも、損害を相手に請求できるのか?

また、受取拒否後に、発生した送料の請求ができるのかという点ですが、受取拒否をするような人が相手ですので、なかなか難しく、法的に対処するのも費用的に難しいのが実情です。

警察などに訴えても、損害額が2,000円~3,000円くらいですので、なかなか力を入れてもらうことはできません。

内容証明を送るという方法もありますが、内容証明を送っても支払ってくれるとは限りませんので、手間とコストが無駄になる可能性があります。

対応によってはネット上で悪評を書かれるケースも

考えられます。

ちなみに悪意なく、相手側の事情で受け取れなかった場合には、多くの方は申し訳ないという気持ちで対応をいただけます。その場合には、送料は請求せずに商品の再発送するということで良いのではないかと思います。

ネットショップ上に受取拒否の際の対応については明記しておく方がよい

実際に対応はできなくとも、発生時に備えて、サイト上や、発送メールに、受取拒否時の対応というのを記載するようにはしましょう。 記載をしておけば、そちらを根拠にかかった費用などの請求は可能です。

「商品代引き 受取拒否 請求」などで検索しますと、実際にネットショップが受取拒否時の対応としてお客さま向けに作成したページがたくさんHitしてきます。 いくつかのサイトを参考にして、運営しているネットショップに即した内容を作成しておきましょう。このページにも文面例を記載しておきます。

代金引換注文の受取拒否に関する警告文例

代金引換決済の受取拒否について ほとんどの善良なお客様には関係のないことですが、一部のお客さまによる商品の受取拒否による損害が発生しております。

商品の受取拒否は、「配送料・代金引換手数料・返品事務手数料」を請求させて頂きます。 受取拒否をされますと、送料・代金引換手数料に加え、梱包資材費、人件費などが、店舗の損害となってしまいます。

その為、当店では正当な理由無く、代金引換受取拒否、保管期限切れなどの事由により、返送されてきた場合には、 往復配送料及び、代金引換手数料、返品事務手数料として、2,500円を一律で請求させていただいております。

なお、ご連絡が取れない場合、当店が悪質と判断した場合には法的措置を取らさせていただくこともあります。

2019年3月追記:商品代引きは廃止しても売上への影響は軽微になりつつあるかも

この記事を書いたのは2015年ごろだったかと思います。そのころには商品代引きは一定の売上がありました。現状、商品代引きを利用するお客様は減少しています。年配の方はまだまだ商品代引きを利用したいという要望がありますが、若い人はほとんどいません。また、決済手数料も一番高くつく(クレジットなら手数料は不要、後払いの場合で200円ほど、商品代引きは324円)ことも敬遠される要因の一つだと思います。

また、以前は商品の発送は、小さなものはメール便、それ以外は宅急便という選択肢しかありませんでしたが、最近ではメール便以上、宅急便以下の発送方法も増えています。宅急便、宅配便、ゆうぱっく以外では商品代引きを使うことができませんので、商品のサイズによってはそもそも商品代引きが利用できないということもありますし、決済手数料が安く、コンビニなどで支払いのできる後払いの利用が浸透してきたということも要因としてあります。後払いには受け取り拒否というリスクは残っていますが、後払いの場合には、決済会社による事前審査が入りますので、商品代引きよりはリスクが小さいです。

結果的に、商品代引きの注文に占める受け取り拒否の割合が増えています。現在、私が運営しているネットショップでは特別な場合を除いて、商品代引きでの発送を廃止しましたが、売上にはあまり影響していません。取り扱い商品、客層によりますが、受け取り拒否で悩まされている方は、一考の余地があると思います。







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