ネットショップを運営しているとさまざまなお客さまがおられます。その中でもショップ側として困るのはクレーム客やクレームに近い問い合わせなどです。多くのネットショップがスタッフ数は最小限で運営されているため、1人のスタッフが電話対応などに回ることになると大きな損失(他のスタッフへの負荷)となります。では、そういったことを減らすにはどうしたらよいかというと。。。
クレームやトラブルをどう防ぐか考えるのではなく、優良客層をターゲットにするということ
クレームと一言で言ってもさまざまな種類のものがあります。当然のことながらショップ側に落ち度があるケースも多くあります。ショップ側のミスで異なる商品を届けたというような場合には完全にショップ側の落ち度です。また、ネットショップであれば、WEBページの説明だけを見てお客さまが購入されることになりますので、WEBページ側での説明不足などはショップ側の問題もあるかもしれません。一方で、理不尽なクレームやトラブルも多くあります。
クレーム発生はサービス向上のチャンスでもある。問題はモンスタークレーマー
クレームというのは一概に悪いものとは言えません。特にネットショップはお客さまの顔が見えませんので、お客さまの不満というのはなかなか感じ取れないものです。
そこにクレームという形でお客さまからアクションを取っていただけることによって、ショップの改善ポイントが見つかることは少なくありません。
この記事で問題としたいのは、「モンスタークレーマー」です。無茶苦茶な理由でサービス(値引きや商品の取り換え等)を要求してくるタイプのクレーマーがお店にとっては問題です。
小規模なネットショップはクレーム対応に慣れていないので返金等のサービスですますことが多いのが拍車をかけているのでは?
小規模なネットショップの場合、すべての業務を数人でおこなっています。そして、多くがネットが得意か取扱いジャンルについて詳しいことがきっかけでネットショップを運営しています。
ですから、クレーム対応などに慣れていないケースが多いです。大手の通販会社であれば、クレーム対応を専門にしている部署があったり、マニュアルがあったりしますが、少人数のネットショップではそういった準備ができていません。
まして、1人、2人で運営していると集荷時間が迫っているなどの理由で早く切り上げることが重要となってくるのが正直なところです。ですので、モンスタークレーマーの要望に屈してしまうことが少なくないようです。言い方は悪いですが、それに味をしめているモンスタークレーマーも少なく無いと感じることも多いです。
優良な顧客層をターゲットにすると過剰な要求をされることが激減する
こういったクレーム発生を防ぐために、各ネットショップはいろいろな改善や予防策を検討しています。
ですが、ショップとしてできることは限られていて、「ページ上に説明を追加」するか「メールでのお知らせ内容を追加する」ことがメインとなりがちです。ですが、このような努力をしても「モンスタークレーター」は『そんなの見てない、知らない』の一言で終わらせてきます。
では、どうしたらよいのかというと【優良な顧客層】をターゲットとすることです。
優良な顧客層とは・・
優良な顧客というのはどういうことかというと
お金をきっちり払ってくれ、支払った額に見合ったサービスを期待している(マナーが良い)お客さんのことです。
逆に「モンスタークレーマー」は支払った金額以上のサービスを要求してきたり、できもしないことを要求してお金を引き出そうとしてくれる人です。
優良な顧客層をターゲットとするとモンスタークレーマーはなく、慌ただしい発送(過剰サービス)も必要ない
優良な顧客層をターゲットとすることができれば、「モンスタークレーマー」はほとんど発生せず、通常サービスにおいても今日の注文を明日に届けるというような過剰なサービスも必要なくなります。
例えば、現在、私が運営している手芸糸やミシン糸の販売サイトである「アウトレット糸屋さん」は、手芸や手編みなどを楽しむ比較的生活に余裕のある女性がメインのターゲットです。
こちらのサイトは運営をして半年以上が経過し、一定の売上も発生していますが、これまでにクレームらしいクレームは発生していません。
高額商品もしくは、余裕のある人のための商品は優良顧客が集まりやすい
では、優良顧客をターゲットとするにはどうしたらよいのかというと、扱う商品ジャンルと価格帯によって決まってくると思いまうs。
まず、わかりやすいのは「高額商品」です。「高額商品」は買い手にも決断が必要となってきますので、勢いで購入するということもなく、商品についてもじっくりと調べて購入している可能性が高いので悪質なクレームが発生しにくいです。
RIZAP(ライザップ)などがその良い例かもしれません。RIZAP(ライザップ)のCMのキャッチコピーは「結果にコミットする」ですが、実際には顧客側が高額な決断をすることでコミットしているともいえます。
次に「余裕のある人のための商品」というのも優良顧客が集まりやすいです。上記に例であげている手芸糸などもその分野です。趣味に関する商品などがこちらにあてはまりやすいです。
こちらも、「高額商品」同様に購入側の方で商品知識があるという点や、余裕がある人が多いという点がその要因だと思います。上記の糸を見てもらうとお分かりいただけると思うのですが、高額である必要はありません。
これからネットショップを始める人はターゲット層をよく考えて
すでにネットショップを運営している場合にはターゲット層を変えるということは簡単にはできませんが、これからネットショップを始める人はターゲット層をよく考えて優良顧客をターゲットにしていった方が良いです。
ネットショップは価格勝負の格安型に走りがちですが、それだけでは悪質な客層もターゲットになってしまいがちです。格安にすること自体は悪くないと思いますが、優良な顧客を相手にできるかどうかで運営者、スタッフの精神的な満足度は大きく変わってくると思います。