ネットショップを運営していると運送会社の営業所留めや郵便局の局留めで発送をしてもらいたいという要望をいただく場合があります。特に取り扱い商品が家族にばれたくないものの場合には頻繁に依頼をもらいます。一方で、購入者として家族にばれたくないので運送会社の営業所留めや郵便局の局留めを利用したい場合もあると思います。
発送方法を間違えると営業所留め、局留めにならずに自宅に届いてしまい、ネットショップ側としては大きなクレームになりますし、購入者の立場の場合には家族ばれして大きなトラブルになる場合があります。また、購入者の立場の場合には、日本郵便、ヤマト運輸、佐川急便で受け取り場所、時間に違いがありますので、その点を押さえて利用する運送会社を選ぶとうまく活用できます。
営業所留め、郵便局留めなど自宅外に届ける方法|郵便局、ヤマト運輸、佐川急便の発送方法と特長
あらためてに営業所留めや局留めについて説明をしておきます。営業所留め、局留めが何かというと荷物を自宅に届けるではなく、運送会社の営業所や郵便局に届けてもらい受取人が自分で営業所や郵便局に出向いて受け取る方法です。
購入者にとって、営業所留めや局留めを利用することで下記のようなメリットがあります
- 自分の都合の良い時間に受け取りに行くことができる
- 都合の良い場所で受けとることができるので、会社の帰り道や自宅の近く、旅行先などで受け取ることができる
- 家族にばれずに受け取れるので、家族に秘密で購入したい商品を受け取れる
- 相手に住所をばれずに購入できる(ネットショップの場合、いたずら注文、受け取り拒否を懸念して前払いの決済方法を指定される可能性があります。)
ネットショップを運営している側としては、商品によっては、営業所留め、局留めに対応していることをPRすることでお客様からの購入が増えます。例えば、サプライズで本人に渡したいプレゼントであったり、家族に理解の得にくい趣味品やアダルトグッズなどを取り扱っている場合には、営業所留め、局留めに対応していることをPRすると購入者が増えます。
営業所留め、郵便局留めを利用する際の注意点として、発送方法とヤマト運輸、佐川急便、郵便局による違いがあります。発送側は伝票の記入方法に注意しないと自宅に届いてしまったり、届かない場合があります。伝票記入方法は、発送側だけでなく購入者側も理解しておいた方が、注文時に伝票に記載してもらいたい内容で注文をした方が間違いがおきません。また、ヤマト運輸、佐川急便、郵便局によって受け取り場所、時間に特長がありますので、受け取り側はその点を理解して自分にあった方法を選ぶと便利です。
営業所留めや局留めでの発送方法|間違えて自宅に届かないように正確に
営業所留めや局留めで発送する際には、ヤマト運輸、佐川急便、郵便局いずれの場合にも伝票には届け先住所は受取人が受け取りを希望している営業所、郵便局を記載し、受取人と受取人電話番号は受取人の情報を書くことになります。
購入者側として営業所留め、郵便局留めを希望する場合には、届け先住所を始めからそのように入力しておくことで間違って自宅に届いてしまうというトラブルを防ぐことができます。但し、購入者情報には自宅住所等を入力しないといたずら注文を警戒されて注文を受けてくれない(もしくは確認が入る)可能性がありますので注意ください。
正確な営業署名(郵便局名)やセンターコードが必要ですので、事前に各社のホームページ等で確認するようにしてください。
各社の正確な伝票番号は各社のホームページを参考にしてください。
ヤマト運輸、佐川急便、郵便局の営業所留め、郵便局留めサービスの違いとは
各社で営業所留め、郵便局留めというサービスを用意していますが、各社によって微妙にサービスが異なります。特に受取可能時間と発送可能方法に違いがありますので、注意しください。
※正確な情報は、上記で紹介した各社のサービス案内ページを参照ください。
ヤマト運輸:全国約7,000か所で受取可能、営業時間は8時~21時が多く、宅急便にのみ対応
ヤマト運輸の場合には、全国約7,000か所にある営業所で受取が可能です。多くの営業所の営業時間は8時~21時のようです。
全国7,000か所に営業所があるので、郵便局よりも近くにヤマト運輸の営業所がある場合も多いです。ビジネス街であったり、飛行場やトラックターミナルなど荷物が移動する場所には営業所があることが多いです。
注意点としては、対応しているのは、宅急便、宅急便コンパクト、クール宅急便、パソコン宅急便、宅急便タイムサービスのみとなり、クロネコDM便などは対応していませんので、注意ください。※ゴルフ宅急便やスキー宅急便やゴルフ場やスキー場への発送は対応しているようです。
保管期間は到着から7日間(クール宅急便の場合には3日間)となります。
また、宅急便センター受け取りサービスを利用すると54円送料が安くなります。さらに「クロネコメンバー割」「デジタル割」「持込割」「クロネコメンバーズの持込割」などを併用すると、4割近く送料が安くなるケースもあります。
ネットショップ運営側の場合には、このあたりの割引ができる人に向けて送料サービスするということも検討するのも良いかもしれません。(アイデアだけで実際に提供したことはないので検討する場合には、割引額などをヤマト運輸に確認ください。)
佐川急便:営業所は少ないけども24時間受取可能なので、車移動の人には最適
個人的には、佐川急便の営業所留めサービスをよく利用します。営業所数は、全国で427営業所(2019年3月21日現在:佐川急便ホームページより)です。ヤマト運輸と比較すると10分の1以下の営業所数となります。小さな営業所をたくさん作って自転車などを使った配達もしているヤマト運輸とトラックでの配達を基本としている佐川急便の営業方針の違いですね。
佐川急便の場合には、営業所が24時間営業しているという特長があります。(もしかしたら営業所によって異なるかもしれませんので、お近くの営業所の営業時間はご自身で確認ください。)また、トラックターミナルのようになっている営業所が多いので、車を止めやすいです。
車通勤、車移動が多い人で22時以降に帰宅する人などは佐川急便の営業所留めが便利です。
対応サービスは、飛脚宅配便、飛脚ラージサイズ宅配便、飛脚航空便、飛脚ラージサイズ航空便となり、保管期間は7日間です。飛脚メール便などは対応外ですのでご注意ください。
日本郵便:全国2万ヶ所、あらゆる発送方法に対応、「ゆうゆう窓口」なら24時間受取可能
郵便局の場合には、郵便局が全国2万ヶ所にあります。通常郵便(定型・定形外の封書・手紙や荷物、はがき)、ゆうパック(小包)、レターパック、ゆうメール、書留、現金書留、簡易書留などあらゆる発送方法について郵便局留めに対応をしています。
また、「ゆうゆう窓口」のある郵便局であれば、営業時間外の受取が可能です。「ゆうゆう窓口」のある郵便局は各地域の大きな郵便局です。(かつては「本店」とよく呼んでいましたが、今は支店というようですね。この辺りの呼称等はよくわかりません。。)
保管期間も最長の10日間となります。
これだけを見れば、郵便局を選べば良いではないかと思うと思うのですが、ネットショップに限らず事業者で日本郵便での発送に対応しているところが少ないということも多いです。(かつては料金、サービスの問題で選択肢に入りませんでしたが、最近は日本郵便と契約している業者も増えてきました。)
営業所留め、郵便局留めの受け取り側の注意点
受取側として、営業所留め、郵便局留めを利用する場合の注意点として、2つあります。
1つ目は、到着しても通知されないということです。(家族にばれないように営業所留め、郵便留めにしたのに通知されたら意味ないですしね)ですので、発送人から伝票番号などを聞いて、配達状況をご自身で確認する必要があります。2つ目は受取の際には、身分証明書と印鑑が必要ということです。
この点には注意ください。
コンビニ受取という方法もあるが、利用可能な業者が限られていたり、自分で届け先の変更をしないといけないので扱いにくい
営業所留め、郵便局留めと似たサービスでコンビニ受取というサービスもあります。ただ、コンビニ受取には2つの難点があります。
1つ目は発送時点で対応をしている業者が少ないということです。Amazonなどの大手ECサイトではコンビニ受取に対応をしてますが、コンビニ受取に対応をしていないショップの方が多いです。ヤマト運輸の場合には、発送後に受取人が受取場所を変更することも可能ですが、宅急便は、発送後、到着までせいぜい2日ぐらいですので、この間に手続きをするというのは意外と難易度が高いので利用しにくいなというのが個人的な印象です。
各社のコンビニ受取サービスのページを紹介しておきます。
まとめ:各社ともに発送方法、受取方法に関するサービスは拡充させているので最新情報のチェックを
ネットショップの利用者が増え、運送物の量が増える一方で再配達の頻度が高くなり、社会問題となっていますので、各社ともにサービスを拡充させています。発送をするネットショップとしては、お客様のニーズをとらえつつ、できれば送料が安くでき、受取の確実性が高まる方法を選択していきたいものです。
また、発送側の運送会社ではなく、受け取り側も、マンションでは宅配ボックスが設置されているのが当たり前となり、個人宅でも新築のお宅は宅配ボックスがポストともにビルトインのような形で設置しているところが増えています。後付けの宅配ボックスも数千円~数万円で購入できるようになってきました。また駅などで誰でも利用できる宅配ボックスの設置も増えています。各個人が置かれてる状況(地域、一人暮らしかどうかなど)によって必要なサービス、最適なサービスが異なってきますので、受取側としても便利なサービスを選択していきたいですね。